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航空用潤滑油・グリース

カストロール アンボル Anvol WG

製品概要

Castrol Anvol WG は、第7 次ルクセンブルグHFC 分類規格及びFactory Mutual グループの0分類規格に適合する水グリコール系の難燃性油圧作動油剤です。Anvol WG は安全な作業環境と信頼性の高い油圧作動システムを提供します。 Anvol WG は油圧作動システムで泡立ちを防止して空気の巻き込みによるキャビテーションを防止します。更に鉄及び非鉄防錆性に優れています。 過酷な製鉄所の作業環境においてAnvol WG は安全な火災防止性と信頼性を提供して機械の故障や緊急停止を防止します。

性能上の利点

優れた火災防止性

  • 水分含有量が高くせん断安定性が高いのでAnvol WG は優れた火災防止性を提供して安全な作業環境と装置の保護を行います。

腐食からのシステム保護性に優れる

  • Anvol WG は鉄及び非鉄の防食性に優れています。

  • Anvol WG は冷却用の循環水が作動油剤中に混入しても、優れた防錆性を提供してシステムを保護します。

優れた装置保護性能

  • ポンプ寿命を延長して保全費用と交換費用を削減します。

  • 油剤性能を維持安定し、廃液費や交換費を削減します。

厳しい作業環境にも安定

  • 酸化安定性と熱安定性に優れ、フィルター寿命を延長します。

  • スラッジやワニス状の生成物を低減してバルブ故障や焼付きを防止します。

  • 油剤寿命を延長し廃液回数を低下します。

シール材料適合性

パッキング及びホース類

  • Anvol WG はNBR,水素化NBR やフッ素系ゴムに適合します。ポリウレタン系のエラストマーは水分を吸収する性質を持つので適しません。

  • ワイヤー、糸、ファイバー補強型の上記ゴム類の高圧ホース類が適します。

  • フランジやシールカバーにペーパー類は適しません。

ペンキ類

  • Anvol WG は一般のペンキ類に対して溶剤の挙動をするので適しません。

  • 鉱物油系油圧作動油剤からAnvol WG への変更時は油圧作動システム内部のペンキ類による悪影響が予想されます。

  • 全てのペンキ類を除去するかAnvol WG に適合するエポキシ系又はフェノール系ペンキに変更が必要です。

金属

  • Anvol WG は通常の油圧作動システム内に採用される全ての金属に適合します。

  • マグネシウム合金は水と反応するので適しません。

  • 亜鉛及びカドミウムコーティングは反応して粘着生成物を発生させてフィルターやバルブに詰まり安いので適しません。

  • カドミウムがある場合は不動態化する必要があります。

  • アルミ合金はAnvol WG の高pH で影響されるので陽極酸化製品を使用します。

  • 適合金属は鉄系、錫、ニッケル、銅、黄銅及び青銅(鉛含有量10%以下)です。

油剤変更方法

鉱物油系、燐酸エステル系、脂肪酸ポリオールエステル系からAnvol WG への変更方法

  1. 油圧システムから前使用油剤を排出する。配管の底部やポンプ、アキュミュレーター、バルブ内に前使用油剤が残存しないように完全排出する。

  2. 油圧タンクをリントフリー・クロスで清掃する。ペンキ塗装が有れば除去してから清掃する。ペンキ除去しない場合はエポキシ系又はフェノール系ペンキであることを確認する。

  3. タンク内を Anvol WG に浸した不織布などのリントフリー・クロスで拭く。

  4. フィルターをはずして清掃又は交換する。ペーパーフィルターを使用している場合は耐水フィルターに変更する。

  5. シール類、ホース類・アキュミュレーターのゴムシール等の水グリコール系油剤との適合性をチェックし、必要な場合は取り替える。

  6. 小型手動ロータリーポンプを使用して水グリコール系油剤で油圧ポンプのサクション部や配管をフラッシングする。小型手動ポンプの少流量で少量の水グリコール系油剤を使う事がコスト面からも望ましい。

  7. フラッシング液を排出。

  8. フィルターやエレメントを必要に応じて清掃。

  9. Anvol WG を張り込みタンクの空気穴を清掃後、漏れの有無をチェックして通常運転の準備が完了。

  10. この状態での油剤サンプルを採取して混入油、コンタミをチェックする。分析結果によっては再度入れ替えステップを実施する。

油剤管理

一般的管理方法

Anvol WG は油剤の温度の上昇で水分蒸発します。水分量を管理して適切な動粘度と難燃性能を維持する管理が重要に成ります。水分量管理は油剤の動粘度測定からグラフ(4ページに添付)を使用して行います。 水分量管理に加えて予備アルカリ度を管理します。予備アルカリ度は油剤の防錆性を示し55-75 で管理します。管理範囲外の場合は弊社にご相談ください。 当初は2-4週毎に動粘度を測定して水分蒸発量が少ない事を確認して、分析頻度を月1回に変更していきます。分析用のサンプル採取はタンク戻り配管など充分な流量が確保できる場所を選定します。

Anvol WG 中の水分量調節方法

4ページグラフを使用して追加する水の量を決めます。使用水の水質分析は弊社にご相談ください。 タンクに必要量の水を追加する場合は攪拌が充分に行われる場所にゆっくりと追加します(作動油のポンプ循環中に行います)。

使用水質

純水が望ましく以下の規格に合う水質であれば代用できます。 全硬度 5 ppm 以下 as CaCO3 色相 10pt/Co 以下 ASTM D1209 外観 懸濁粒子が無く、透明 ASTM E284

主な用途

Anvol WG は火災発生リスクの高い圧延、連続鋳造、鋼管製造、鋳造、鍛造や溶接ロボットの油圧作動油として使用します。Anvol WG は水分含有量が高く燃焼熱が非常に低いので火災リスクを最小にします。 水分蒸発防止の為に油圧システムの温度を50℃以下に管理します。水グリコール系油圧作動油剤は鉱物油系作動油剤に比較して比重と蒸気圧が高いのでポンプのキャビテーションを生じ易い傾向があります。 ポンプメーカーの以下の推奨に従ってください。

  • ポンプ出口流速を 2-6m/sec 範囲にする

  • ポンプ入口流速1.5m/sec 以下にする

  • ポンプ及び入り側配管の空運転厳禁

  • ポンプ入り及び出口配管径はメーカー推奨径を採用

Anvol WG の使用時にはフィルター使用が重要で10ミクロンのフィルターが適します。フィルターは高圧配管とタンクへの戻りラインへ通常設置します。フィルター表面が広く圧力ロスを防止する事と油剤粘度を考慮してフィルターの体積容量をポンプ容量の約3倍にします。高圧配管にバイパスは推奨しません。また、圧力損失を3.5bar 以下にします。フィルター種類などはフィルター・メーカーの推奨品を選定ください。入口側は金属フィルターが適切です。活性粘土質や吸収剤フィルターは適しません。

代表的性能

商品型番 46
SAE グレード
-
防錆性,14days,50°C,重量変化,mg(第7次ルクセンブルグ規格)防錆試験 アルミニウム
-
防錆性,14days,50°C,重量変化,mg(第7次ルクセンブルグ規格)防錆試験 カドミウム
-
防錆性,14days,50°C,重量変化,mg(第7次ルクセンブルグ規格)防錆試験 真鍮
-
流動点(°C) IP15
-47
ビッカース・ベーン試験104重量損失,mg ASTM D2882
-
pH@25°C
9.3-9.8
Factory Mutual SFP 計算値
2.9
水分 IP74
38%
予備アルカリ度(0.1N HCL to pH5.5,mL)
55-75
防錆性,14days,50°C,重量変化,mg(第7次ルクセンブルグ規格)防錆試験 亜鉛
-
防錆性,14days,50°C,重量変化,mg(第7次ルクセンブルグ規格)防錆試験 銅
-
密度@15°C,Kg/L IP160
1.08
動粘度@0°C ASTM D445
272
動粘度@20°C ASTM D445
101
動粘度@40°C ASTM D445
46
動粘度@50°C ASTM D445
34
泡立ち性・消泡性mL IP146
20/0
泡立ち性・消泡性mL@50°C IP146改
10/0
防錆性 IP135
-
防錆性,14days,50°C,重量変化,mg(第7次ルクセンブルグ規格)防錆試験 鋼
-
エアー・リリース@50°C,min IP313
9.5
上記は最終更新日時点でのデータとなります。記載内容は予告なく変更される場合がありますので予めご了承ください

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