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「HUG(避難所運営ゲーム)」を通じたリーダーの育成

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今回、八日市南高等学校 地域支援活動部顧問 田村先生のご招待で足を運んだのは、八日市高等学校。東近江市の高等学校4校が集まり、防災における地域貢献の学びを深める生徒交流会として「HUG(避難所運営ゲーム)」が実施されました。

主催である八日市高等学校では今年度、生徒個々が学校のリーダーとなり地域に貢献できるような資質や能力を身につけることを目的とする「リーダー育成プロジェクト」を実施しているとのこと。今回はその一環として生徒会が防災について学び、交流する機会です。

尾賀亀も、地域を支える人材やリーダーの育成を支援するためCSR活動に力を入れているほか、グループ会社に防災向けの長期保存食を扱う[S.I.O. Japan]があることから、今回の取り組みを見学させていただきました。

「HUG」について

HUGとは…Hinanzyo(避難所)・Unei(運営)・Game(ゲーム)の略。実際に災害が起こった想定で避難所を運営する体験型ゲーム。様々な事情をもつ避難者のプロフィールや、避難所で起こりうるイベントごとが書かれた249枚の公式カードを用いて、よりスムーズに、安心と安全を保ちながら避難所を運営。環境や状況により望まれる避難所の運営が異なることから、勝敗や正解はなく、最後には全員で意見交換を行う。
※アルファベット表記は「訓令式」

今回は八日市高等学校が主催となり、八日市南高等学校、能登川高等学校、滋賀学園高等学校の生徒会を招いた“交流会”の一環として行われました。実際の「HUG(避難所運営ゲーム)」は、専門家である日本赤十字社滋賀県支部・赤十字防災ボランティアの方々による運営です。

まずは日本赤十字社滋賀県支部 奉仕団 委員長よりご挨拶。初めに、今回参加している「八日市高等学校」「八日市南高等学校」「能登川高等学校」そして、滋賀学園高等学校が付属する「びわこ学院大学」が、いずれも災害時の指定避難所になっているという説明がありました。…突然の災害があった場合、学生の皆さんが避難所を運営できれば大変心強いです。

※東近江市指定避難所一覧

避難所の運営は、避難者をただただ受け入れればいいというわけではありません。まずは分かりやすく安全な本部の設置から。さらに小さな子ども連れ、妊婦さん、高齢者、ペット連れなど個々の事情に配慮した判断が必要です。

また「学校には個人情報や薬品・調理器具など、使い方によっては危険性が高いものも置いてあり、開放できない部屋があることも忘れてはいけない」とのお話もありました。

避難所運営ゲームの開始!

学生の皆さんは学校関係なく8つのグループに分かれ、最初に役割決めを行いました。向かい合って座る一方からリーダーを1名、もう一方から掲示板(ホワイトボードへの記録)係を1名決めました。“はじめまして”のチームで、すぐにコミュニケーションをとって役割を決める、またそれぞれの役割をこなしていくのはさすが学校のリーダーを担う生徒会メンバーだと思いました。

さて各テーブルには、グラウンドや体育館、教室名が書かれた大きな図面が広げられ、それぞれの部屋に避難者を誘導していきます。赤十字防災ボランティアの方々が、「避難者カード」を読む出題者となり、チームのメンバーでその避難者をどの部屋のどこへ案内するかを判断していきます。

災害時に避難所に来る避難者は数百人になることも。本部前には行列ができることも多く、判断のスピードも重要になっていきます。

どのチームも最初は体育館を中心に案内。体育館の奥なのか、壁沿いなのか、入り口付近なのか、それともステージの上なのか避難者の事情によって適切な場所を決めていきます。

正解がない避難所の運営ですが、体育館内に通路を設けることは必須。避難所生活は長くなることもあるので、人の出入りや物資の供給時に必要になるとのこと。経験がないと見落としがちなポイントもあり、見ているだけでも難しさが伝わってきました。

それでも主体性をもって「避難者カード」を図面の上に並べていく学生の皆さん。ちなみに、赤十字防災ボランティアさんによると、最近ではグラウンドでの“テント泊”や“車中泊”も増えてきているとのことでした。

また「避難者カード」の間に時々入り込んでくるのが「イベントカード」。避難者を誘導している最中に、物資到着時間が伝えられたり、避難はしないけれど食事だけ欲しいという人が現れたり、市長や議員、総理大臣などが訪問してきたりというイベントにも対応していきます。

最後に行われた発表では「正直、このタイミングで!?と思ったイベントもありました」という学生さんの率直な意見もありましたが、このカードは過去、実際にあった事例を集めて作られたもの。災害時に起こることとして想定しておくのも大切なことだと感じました。

積極的で柔軟な学生の皆さん。慣れてくると自然と役割が決まっていき、連携が生まれはじめました。また個々の判断や対応が、段々早くなってきたように感じられました。

同時に、出題のスピードも早くなっていきます。これは実際の現場を想定してのこと。避難所に次々に人が押し寄せ、混乱するイメージも持ってもらうためだそうです。

それでも学生の皆さんは、病気の人は教室に、小学生や子どもたちはなるべく一緒(近く)に、足の不自由な人は1階に、など個室である教室を活用しながら避難所を運営していました。

最後は学校が人でいっぱいになりましたが、なんとか249枚のカードに対応することができていました。学生の皆さん、本当にお疲れさまでした!

発表と意見交換の時間

さてその後、グループごとに意見交換をして発表内容をまとめました。「グループ内での意見交換に加え、ほかのチームの意見を聞くことで、知識や選択肢が増えていく」と委員長は話します。

学生による発表では「通路の配置が難しかった」という意見もあれば、逆に「通路の配置を上手くできてよかった」というグループもありました。また「トイレとシャワーなど水回りをまとめる工夫ができた」「風邪の人を教室で隔離しておけた」という振り返りのほか…

避難者向けの掲示板を上手く活用し「ペンを3色に分けて分かりやすく案内ができた」といった意見もありました!

赤十字防災ボランティアの方々からも「生徒会の学生さんが中心の交流会だけあり、積極的に取り組んでくれたように感じた」「ゲームを通じて和気あいあいとお互いに考えることができていた」「避難者カードを読むたび“なんとかしよう”という配慮を感じた。連携のとれた、いいチームだった」との高い評価が聞かれました。

最後は日本赤十字社滋賀県支部 奉仕団 委員長による「防災とは想像力。そして日頃のつながりやコミュニケーションを大事にしてほしい」との言葉と、八日市高等学校 生徒会長による「災害時に適切な行動ができるよう、今回の機会を活かしたい」という挨拶で締めくくられました。

今回、「リーダー育成プロジェクト」の一環として行われたHUG(避難所運営ゲーム)を見学させていただき、防災への意識がさらに高まったのはもちろんのこと、HUGに取り組む学生の皆さんの課題に対する姿勢や主体的な発言からも大きな刺激をいただきました。

そして改めて尾賀亀はこれからも、地域や社会の『その先の豊かさを』を実現するために“できること”を、模索していきたいと感じました。今回は貴重な学びの機会をいただき、本当にありがとうございました。

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